急性移植片対宿主病(aGVHD)は、ドナーリンパ球がレシピエント組織上の腫瘍組織適合抗原を異物と認識し発症する血液幹細胞移植後合併症で、その皮疹はCD8 T細胞誘導性と考えられている。我々はジフテリア毒素の投与でランゲルハンス細胞(LC)を除去できるマウス(Langerin-DTR Tg)を用いて実験を行った。このマウスのLCを除去した後に放射線を照射し、同種異系マウスの骨髄細胞を移入すると、aGVHDの皮膚粘膜症状が悪化した。このLCの疾患抑制機能は、表皮特異的自己反応性CD8 T細胞の増殖抑制と、B7ファミリー分子(B7-H3、B7-H4)を介したアポトーシス誘導によることが分かった。
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