本研究では、cART治療中のHIV感染者の末梢残存プロウイルスの定量評価系の構築及び、ウイルスリザーバーサイズに相関するバイオマーカーの探索を行なった。対象の20名の加療中HIV感染患者検体を刺激後のHIV-mRNA発現上昇レベルで2群に分け、様々なバイオマーカーになり得る因子を解析した結果、刺激後のHIV-mRNA発現上昇レベルと有意に相関するいくつかのマーカーが明らかとなった。またddPCRを用いた高感度HIVリザーバー解析の結果、これらの因子がintactなHIVリザーバーサイズと相関することが明らかとなった。これらのバイオマーカーがHIV潜伏感染治療の標的となる可能性が示唆された。
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