研究成果の概要 |
間欠的絶食(IF)が中止後に長期にわたる効果を発揮するメカニズムを解析するために, 72時間絶食と96時間の給餌(72hIF)を1週間1サイクルとして, マウスに4サイクルの間欠絶食を施行した. 骨格筋において脂質代謝に関与する遺伝子のプロモータ領域におけるヒストンのアセチル化に焦点をあて, 遺伝子発現を解析した. 72hIFは, 筋肉における脂質利用の促進とミトコンドリア活性化を特徴とする代謝リモデリングをもたらした. 脂質燃焼に関与する遺伝子のプロモータ領域におけるヒストンアセチル化の持続的な促進が, IFの持続的な代謝効果に寄与すると示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は, 間欠絶食中止後も持続する代謝効果のメカニズムを示しており, 肥満糖尿病患者での長期減量効果やインスリン抵抗性の改善に応用できる可能性がある. すなわち、間欠絶食にて脂肪燃焼遺伝子群のヒストンアセチル化に長期の変化が生じることは, 遺伝子発現の変化ならびに減量・インスリン抵抗性改善効果が長期にわたり持続する可能性を示唆する. マウスによる本研究成果の, 肥満糖尿病患者への応用可能性につき, 今後の研究を展開できれば幸いである.
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