肝臓は門脈血流を介して腸内細菌にさらされ、T細胞、マクロファージ、NK細胞など多くの免疫細胞が存在する。申請者らは大腸癌肝転移巣に細菌Fusobacterium nucleatumが存在すること、大腸癌肝転移巣にFusobacterium nucleatumが検出された症例は腫瘍内に浸潤するCD8陽性T細胞が有意に少ないことを明らかにした。本研究により、肝細胞癌組織中に好中球、T細胞、マクロファージが存在し、肝細胞癌組織中に好中球やマクロファージが多く存在する症例は予後が不良であり、逆にCD8陽性T細胞が多く存在する症例は良好な予後と関連することが明らかとなった。
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