研究課題/領域番号 |
20K17685
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西塔 拓郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20646468)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 胃癌 / リンパ節 / T細胞疲弊化 / エクソソーム / 免疫チェックポイント分子 / PD-1 / PD-L1 |
研究成果の概要 |
胃癌における腫瘍、転移リンパ節、非転移リンパ節の組織浸潤リンパ球の活性化状態をFACSにて解析した。腫瘍>転移リンパ節>非転移近位リンパ節>非転移遠位リンパ節の順に免疫チェックポイント分子発現が高値であり、非転移リンパ節の中でも腫瘍進行に伴い組織浸潤リンパ球の疲弊化が観察された。以上より非転移リンパ節でも周囲のリンパ節転移が多くなる状況になるとリンパ球が疲弊化し、転移リンパ節になるとより腫瘍内のリンパ球の疲弊化状態に近づくことが判明した。FACS解析を用いたリンパ節中エクソソーム同定が未であり、今後エクソソーム上の免疫チェックポイント分子発現とリンパ球の抑制化機構の解明を進める予定である。
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自由記述の分野 |
抗腫瘍免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胃癌のリンパ節において、リンパ球活性化が近位リンパ節で起こっており、リンパ節転移が抗腫瘍免疫を抑制することが確認された。さらに、転移のないリンパ節においても腫瘍進行に伴い抗腫瘍免疫が抑制されてくることが判明した。転移のないリンパ節においても免疫抑制性機構が働いており、液性の免疫抑制性機構の存在が推測される。その中でもエクソソームに注目し、エクソソーム上抑制因子が免疫抑制に働く機序を明らかにすることは、抗腫瘍リンパ球誘導に対する免疫抑制機能の解明に繋がり、エクソソームやその内包因子を介した治療法の開発に寄与すると考えられる。今後も本研究を継続したい。
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