本研究では低強度PDTによる化学療法耐性軽減効果を検証するため、PDT施行食道癌の臨床検体を用いた免疫組織化学及び培養細胞実験を実施した。PDT後に遺残・再発した食道癌の治療前後でのBCRP発現をImage-J softwareで数値化し比較したところ、腫瘍細胞における核及び細胞質でのBCRPの染色強度を評価したが、核(p=0.459)、細胞質(p=0.313)ともに治療前後の有意差は認めなかった。一方、未分化胃癌細胞株を用いた低強度レザフィリンPDTを殺細胞性抗癌剤と組み合わせることで薬剤感受性を分化型胃癌細胞株のレベルまで改善できることを確認した。
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