潰瘍性大腸炎モデルを用いて、急性腸炎後の組織修復にリンパ管新生が関与するかどうか、またその制御機構を調べた。リンパ管内皮受容体VEGFR3遮断薬投与はリンパ管新生抑制とともに大腸炎を増悪させた。プロスタグランジンE2(PGE2)受容体サブタイプEP4シグナルを増強すると集積するマクロファージが新生拡張リンパ管を形成し、ドレナージ機能を亢進することで炎症収束と組織修復が促進された。潰瘍性大腸炎修復期にEP4受容体シグナルを活性化することにより、潰瘍性大腸炎寛解導入の治療にむすびつく可能性が示唆された。
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