PGE受容体EP4は様々な細胞に分布して生体の恒常性を維持している。腹部大動脈瘤(AAA)では過剰なEP4発現亢進の病態進行への関与が示唆されているが、EP4の発現が過剰に亢進する機序は不明である。本研究では、EP4発現亢進の分子機序を明らかにし、AAAに対する新たな治療法としてEP4の発現を抑制する化合物を探索することを目的とした。EP4遺伝子発現をin vivoで可視化できる遺伝子改変ゼブラフィッシュを作製した結果、EGFP発現を確認できた。また、血管を可視化した遺伝子改変ゼブラフィッシュにアンジオテンシンIIを投与することで、稚魚での血管径が増大し、成体での血管弾性線維に異常が見られた。
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