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2021 年度 研究成果報告書

大動脈解離に特異的な免疫複合体の同定と臨床応用の探求

研究課題

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研究課題/領域番号 20K17732
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55030:心臓血管外科学関連
研究機関久留米大学

研究代表者

中尾 英智  久留米大学, 医学部, 助教 (80869545)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
キーワード大動脈解離 / IgG / フィブリノーゲン / 内皮細胞 / 細胞老化
研究成果の概要

申請者らはこれまでに、正常大動脈組織ではみられなかった免疫グロブリン(IgG)が、大動脈解離組織では局所に沈着し、IgG投与で解離による破裂死が促進されることを発見した。また、血管内皮機能の低下及び炎症応答に細胞老化が関与しているとの報告から、細胞老化による血管内皮バリア機能低下が大動脈壁へのIgGが沈着を来たし、液性免疫及び老化細胞による炎症応答が解離増悪に関与するという仮説を着想した。解離大動脈組織には内皮細胞を初めとする種々の老化細胞を認め、老化細胞除去薬(ABT263)投与により解離重症化及び破裂死が抑制された。遺伝子解析ではABT263投与により、免疫応答及び炎症応答が抑制された。

自由記述の分野

大動脈解離

研究成果の学術的意義や社会的意義

大動脈解離の分子病態は未だ不明な点も多く、発症予測、予防、発症後の進展予防の開発のために病態解明が急がれる。近年、動脈硬化や心不全を初めとする様々な疾患における細胞老化の関与が注目されており、老化細胞に対する治療薬やワクチンの研究も進められている。本研究において、老化細胞が解離増悪に寄与しており、さらに炎症応答及び免疫応答に関与することが示唆された。老化細胞による解離増悪メカニズムが解明されることで、将来的に臨床現場において解離増悪を抑制する治療として応用できる可能性が期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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