労作性熱中症(EHS)や運動誘発性横紋筋融解症といった熱/労作不耐と悪性高熱症(MH)は,発症の誘因は異なるが臨床症状は酷似しており,その相関は以前より示唆されている. 遺伝子倫理委員会の承認後,来院した熱中症患者から血液採取を行った.血液採取にあたり,本研究の目的,意義,提供をうけた血液の使用に関して明記した説明文書を用いて説明し,書面で本研究への協力を得た.採取した血液サンプルからDNAをとりだし,RYR1遺伝子変異の有無を調査した.7人から5つのRYR1遺伝子バリアントがみつかった.さらに,温度感受性TRPチャネルであるカプサイシン受容体のTRPV1遺伝子バリアントが1つみつかった.
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