培養血管内皮細胞においてNox4のmRNA発現は層流と比較して乱流において有意な上昇を認めた。Nox4のknock downを行うとMCP-1のmRNA発現が上昇した。内皮細胞を高血糖下に培養すると、Nox4は定常状態ではグルコース濃度の上昇に応じてmRNAの発現上昇を認めたが乱流負荷時はこの変化は緩やかであった。一方MCP-1は定常状態ではグルコース濃度に伴う発現の変化は認めなかったが乱流負荷後はグルコース濃度に伴う発現の上昇を認めた。これらの結果からNox4は頚動脈において乱流がある部位でのMCP-1の発現上昇に伴う炎症抑制作用があり、高血糖下ではこの効果が減弱する可能性が示唆された。
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