これまで髄芽腫の腫瘍細胞初代培養モデルを作成することは比較的困難とされていましたが、悪性度の高いGroup3と呼ばれるサブタイプの腫瘍では比較的成功率が高い可能性が示され、細胞培養モデルを用いた他の基礎研究に応用できる可能性が示唆されました。さらに、培養に成功しなかったとしても、臨床検体から腫瘍細胞を単離し、抗原抗体反応とフローサイトメーターを用いて細胞に特定の抗原が発現しているかを確認する手法が有効であることを確認しました。これらの研究成果は、髄芽腫をはじめとした難治性がんに対する抗体療法やCAR-T療法の開発を目的とした研究に応用できる可能性があり、意義のある成果だと考えられます。
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