ウサギ腰椎椎間板変性モデルおよびラット尾椎椎間板変性モデルを用いて、高純度硬化性ゲルが椎間板性疼痛に関連するサイトカインと神経成長因子に与える影響を評価した。椎間板の髄核欠損部にゲルを充填し、免疫組織化学染色により炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6)、神経成長因子受容体TrkAの発現について評価し、ゲル充填群では髄核穿刺吸引群に比べTNF-α、IL-6、TrkA陽性細胞率が有意に低値であった。さらにラット尾椎椎間板変性モデルではゲルを充填した群で有意に疼痛関連行動が抑制された。 本研究結果より高純度硬化性ゲルは椎間板性疼痛に関連するサイトカインと神経成長因子の発現を抑制する効果が示された。
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