研究成果の概要 |
前立腺肥大症増殖過程における補体B因子の関与を評価するため、CRISPR/Casシステムを用いて、B因子単独欠損(-/-)ラットを作成した。B因子単独欠損ラット、野生型ラットに対して、ラット胎仔尿生殖洞を移植することで、前立腺肥大症モデルラットを作成し、重量や分子生物学的評価を行なった。その結果、B因子単独欠損ラットでは、野生型ラットに比較して前立腺重量が有意に減少しており、特に前立腺間質成分の増殖が抑制されていた。発現解析では、補体各成分(C1q, C3, MBL, C5b-9)の発現が、B因子欠損ラットで有意に低下しており、前立腺肥大症増殖過程における、補体B因子の促進的作用が確認された。
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