広汎子宮頸部摘出術(RT)後妊娠は30%以上が妊娠34週未満の早産となる早産ハイリスク群である。子宮頸がんはワクチン接種が進んでいない現状ではさらに増える可能性があり、RTに対する需要は高まっている。一方で、RT後妊娠に対する早産予防法は確立されていない。RT後妊娠の腟内細菌叢が変化していることが判明したことから、腟内細菌叢を改善するような薬剤の使用により、早産を予防できる可能性がある。早産児は出生直後のみならず、将来の生活習慣病や肥満などのリスクも高く、精神発達が遅れる可能性もあるなど長期的な予後も不良である。本研究はRT後妊娠において、早産予防法の足がかりとなる重要な研究であると考える。
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