子宮の収縮は月経,妊娠や分娩現象に直接関わっており,その異常は子宮内膜症、月経困難症、胚の着床障害や胎児娩出異常などに関わっていると推察される。しかしながら、子宮筋収縮の制御機構についてはこれまでに明らかにされていなかった。今回申請者らがこれまで世界に先駆けて報告してきた生殖臓器の組織透明化技術を用いることで、これまで認識されていなかったマウス子宮筋のメッシュ構造が明らかにした。この構造の周囲にはペースメーカー細胞の存在が示され、収縮の起点になっている可能性が示された。本研究によって得られる知見は子宮筋の収縮異常で生じると考えられる各疾患に関して、新たな視点で病態を提案できる可能性がある。
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