研究課題/領域番号 |
20K18213
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 光代 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (10833618)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 子宮頸癌 / 放射線療法 / 腫瘍内微小環境 / TCR改変 |
研究成果の概要 |
局所進行子宮頸癌の標準療法は化学放射線療法である。放射線療法は、細胞傷害を起こすと同時に、炎症性サイトカインの誘導に伴う変化を惹起する。このため放射線療法の治療効果予測には、局所免疫や全身性免疫を考慮することが重要である。本研究では、炎症や免疫応答に着目して、子宮頸癌放射線療法の治療効果を予測することを目的とした。子宮頸癌で放射線療法を受けた262人を対象とし、臨床病理学的特徴、MRI画像、血液データをもとに、機械学習を用いて予後予測を行った。その結果、腫瘍径とSCC値と組織型が予後予測因子として抽出された。炎症や免疫マーカーに着目すると、好中球数が予後予測因子として重要であることがわかった。
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自由記述の分野 |
腫瘍免疫
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
子宮頸癌ではhuman papilloma virus (HPV)の感染が、発癌や癌の進展と関わっている。ウイルス感染に伴う「宿主の免疫応答」と、「ウイルスの宿主免疫からの回避」のバランスにより、持続感染や発癌が制御されている。子宮頸癌の治療方法は、進行子宮頸癌に対しては化学放射線療法が選択されることが多いが、進行子宮頸癌の5年生存率は50%程度であり、十分とは言い難い。本研究では、炎症や免疫応答に着目して、子宮頸癌の全身性免疫や局所免疫を評価することで、治療効果を予測した。さらに、放射線療法後に出現もしくは増加するT細胞を同定することでより強力な細胞療法の候補を選定することも目的とした。
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