緑内障は我が国で最大の失明原因であり様々な研究が行われているが、現状を改善する画期的な治療法は未だ確立されていない。今回研究代表者は、細胞の生存に重要な転写活性因子に注目し、よりヒトに近い霊長類であるコモン・マーモセット(以下マーモセット)を用いて、正常眼圧緑内障に対する再生治療法を確立することを目指した。結果、網膜神経節細胞の再生に重要なたんぱく質を同定し、マウスでは遺伝子治療により強い再生治療に成功した。また、マーモセットの視神経挫滅モデルを確立し同様な遺伝子治療を行うことにも成功したが、マウスと同様な再生効果が得られず、より効率的な遺伝子治療の検討が今後の課題として明確になった。
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