研究課題
若手研究
ヒトiPS細胞由来RPE(網膜色素上皮)細胞を培養し、黒色化したものを用いて、レーザー照射によってRPEの細胞死のなく、かつ、HSP70の発現量が十分に出ているレーザー条件を決定した。レーザー照射3時間後、24時間後の上清を回収し、脂質メディエーターの網羅的脂質解析を行い、レーザー照射24時間後の上清において、コントロール群と比較して、リゾフォスファチジン酸(LPA)産生酵素であるオートタキシン(ATX)の濃度が低下していることを確認した。
糖尿病網膜症
実験用の網膜凝固装置を用いて培養網膜色素上皮細胞に閾値下凝固を行うレーザーの条件を確立し、糖尿病黄斑浮腫に対する網膜閾値下凝固の基礎実験を可能とした。また、細胞死を引き起こさない低侵襲照射において、コントロール群と比較してリゾフォスファチジン酸(LPA)産生酵素であるオートタキシン(ATX)の濃度が低下していることを発見し、脂質メディエーターが網膜に対する低侵襲照射治療に関わっている可能性が示唆された。