研究課題
若手研究
マグネシウムを用いた生体内分解性骨接合材の開発において、分解時のガス発生の抑制は解説すべき課題である。本研究では合金表面に皮膜加工を施すことで初期分解反応が抑制されることに着目し、抑制の程度をガス発生量から検討した。耐食性皮膜処理の組成や発生したガス量の実数についてはconfidentialであるが、皮膜処理によって全time pointにおいて有意にガス発生を抑制した。本研究により、腐食速度の最適化に対する耐食性皮膜処理の有用性が示唆された。
形成外科
本材料は、骨折部を単に固定するだけでなく骨折治癒・骨形成を促進することが可能であり、多機能性生体材料となる可能性を有している。骨折の骨固定材料として、このような多機能性の材料は他に存在しないため、合金表面の特殊加工により金属分解によるガス発生を抑制できれば画期的な骨固定材の開発につなげることができる。Mg合金を用いた顔面骨用骨固定材は、とりわけ小児症例においては第一選択となる可能性が高い。形成外科のみならず幅広い領域での応用も可能であり、臨床的意義は大きい。