昨今SASP(senescence-Associated Secretory Phenotype)の概念が提唱され、老化は慢性炎症の一つであり、炎症を抑えることで老化を阻止、あるいは若返りをもたらす試みが広く行われている。我々はゴナドトロピン放出因子(GnRH)に着目し、神経幹細胞移植によってその放出が促され、結果的に抗加齢作用を及ぼすと仮定した。胎児・新生児・成獣マウスより神経幹細胞を採取し、老齢マウスの脳内に移植した。老齢マウスの組織についてSASPの発現量を調べたところ、一定の傾向を得ることができなかった。より侵襲の低い移植手技を導入することが必要と考えられた。
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