Mineral Trioxide Aggregate(MTA)は根管治療において高い評価を得ているが、高額であり汎用には至っていない。本研究ではMTAの主成分であるケイ酸カルシウムを主体とするセメントを安価に創製し、さらに、イオン交換処理により抗菌性を発揮する銀イオンや亜鉛イオンなど目的とする作用を有する陽イオンを徐放するよう改質したゼオライト粉末を添加して抗菌作用等を強化した歯科用セメントの作製を目指した。そして、イオン交換後のゼオライトが目的の金属イオンを溶出することを確認した。さらに、合成ケイ酸カルシウムの特性を評価するため、2種類のケイ酸カルシウム化合物をここに合成することも試みた。
|