ドライマウス病態形成におけるMatrix metalloproteinase(MMP)-9過剰発現の分子機構を解明し、病態に対応したドライマウス治療の確立を目指すことを目的として研究開発を行った。唾液腺細胞株のうち導管細胞株において、IFN-γ刺激によりMMP-9ならびにケモカインCXCL10の発現亢進を認めた。MMP-9阻害薬を共培養したところ、IFN-γ誘導性CXCL10発現はmRNA、蛋白質レベルで有意に抑制されることが明らかになった。ドライマウスMMP-9過剰発現の抑制によるCXCL10発現の低下により炎症性細胞のリクルートを制御でき、唾液腺組織の安定性につながる可能性が示唆された。
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