超高齢社会において、口腔癌の罹患率、死亡率は増加傾向にある。口腔癌の標準治療は外科的切除であるが、術後の機能・整容の温存が問題となる。近年は全身化学療法の開発も進み広く利用されているが、有害事象の発生を伴うことも多い。我々は、非手術療法として動注の開発とその有用性の検討を行ってきた。病変を切除せずに進行癌に対して高い治療効果が期待できることを報告している一方で、再発症例や治療効果が乏しい症例も存在する。 本研究は、動注施行前後の病理組織学的な検討や治療反応性を判定するシステムの開発を目指した。本研究成果は、より効果的で安全に動注を行う基盤構築へつながる。
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