研究課題/領域番号 |
20K18725
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中瀬 洋司 広島大学, 医系科学研究科(歯), 専門研究員 (30826839)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | iPS細胞 / エクソソーム |
研究実績の概要 |
無血清培地DF(DMEM/F12 1:1 混合培地)培地に6因子(insulin(10μg/ml )、transferrin(5μg/ml)、2-mercaptoethanol(10μM)、2-aminoethanol(10μM)、sodium selenite(10nM)、oleic acid (4μg/ml)(oleic acid and fatty acid-free bovine serum albumin FAF-BSA-oleic))を加えたDF6F 培地で維持した扁平上皮癌細胞株A431、口腔扁平上皮癌株HO-1-N-1、HO-1-U-1 の培地を基礎培地DF に交換後、培養上清を回収、0.45μm のフィルターを通した後、超遠心法にてエクソソームを回収した。 2種類のiPS細胞をそれぞれ無血清培地で1週間培養したのち、扁平上皮癌細胞を培養していた無血清培地(Conditioned Medium、以下CM)を、濃度を振り分けて培養液に添加し誘導される細胞を観察した。1週間培養を続けると、未分化性が失われ、敷石状の分化細胞へと誘導されていった。誘導した細胞よりRNAを回収した。定量PCRにて未分化性の指標となるOct、Nanog、Sox2などの遺伝子発現を比較した。また、CMの代わりに、CMから抽出したエクソソームを無血清培地に溶解したのちに、培養液中に添加する実験を行った。いずれも、濃度を高くすると未分化マーカーの発現が高い傾向にあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一定量のConditioned Mediumの抽出、エクソソームの抽出に想定よりも時間がかかってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
CM、エクソソームを添加して分化誘導した細胞の性状の再現性について検証する。さらに詳しい性状、分化マーカーの検討などを行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会への参加が少なかったため。 本年度は学会への参加および論文作成などに予算を使用する予定。
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