変形性関節症 (OA) は患者のQOLを著しく低下させる慢性疾患であり、そこには解糖系の破綻の関与が示唆されている。Cellular communication network factorファミリーメンバーの1つCCN3は軟骨細胞で産生されその増殖や成熟に関与していが、解糖系が遮断された場合強く発現誘導される。本研究ではこの飢餓・解糖遮断によるCCN3発現誘導が、プロモーター近傍のエンハンサーに転写因子RFX1が作用することによって起こること、そうして増産されたCCN3は軟骨細胞の生存を支えることを明らかにした。この成果はCCN3発現制御を通じた、新たなOA治療の開発へと道を開くものである。
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