研究課題/領域番号 |
20K18844
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
三島 有華 東京医科歯科大学, 生体集中管理学分野, 助教 (90828906)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 抗菌薬適正使用 / 集中治療室 / 多職種回診 / Time-out / 抗菌薬使用日数 / 広域抗菌薬 |
研究成果の概要 |
本研究は、感染症医が常駐しないICUで抗菌薬適正使用支援プログラム(ASP)の手法としてTime-outを導入し、その効果を検証した。Time-outは抗菌薬開始3日後、7日後、14日後の多職種回診時に行い、感染巣、治療期間、効果の3点を確認した。Time out導入後、生存退院した患者の入院日数の短縮が示唆され、静注抗菌薬の使用日数は減少した。次に、ICU入室後24時間以内に抗菌薬を投与された患者において、入室3日後までの抗菌薬のde-escalationの有無と患者転帰と耐性菌新規発生率について検討し、差は認められなかった。
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自由記述の分野 |
集中治療医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はICUにおいて抗菌薬適正使用支援プログラム(ASP)のTime-out手法が有効であることを示し、生存退院患者の入院日数が短縮され、静注抗菌薬の使用日数が減少した。ICUでは広域抗菌薬の使用が多く耐性菌発生リスクが高いが、Time-outにより抗菌薬の適正使用が促進されることが示唆された。また、感染症医が不足する医療現場でもTime-outを用いることで医療資源の効率的な利用が可能となり、医療費削減や耐性菌発生抑制に寄与する可能性がある。抗菌薬のde-escalationにより患者転帰の悪化はないことも示され、ICUにおける感染症対策の改善に貢献する可能性がある。
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