研究課題
当初の予定通り研究を遂行した。昨年度報告した様に、へき地尺度に関するスコーピングレビュー及び研究者や住民などのステークホルダーで作ったエキスパートパネルでの議論を元にへき地尺度の候補となる項目を同定した。同定された16の項目を用いてへき地の医療者、行政職員、住民など100名を対象とした修正デルファイ法を行い4項目を抽出した。4項目は郵便番号界毎の人口密度、直近の二次及び三次救急病院までの直線距離、離島か否か、特別豪雪地帯か否かであった。その4項目を用いてへき地尺度を作成し、内容妥当性、因子妥当性、収束的妥当性、基準関連妥当性を検証し、良好な妥当性を確認した。本研究は2022年6月に行われた第13回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会において、若手研究優秀賞を受賞した。同時に、同学術大会内で本尺度に関連する演題として、インタラクティブセッション「日本版『へき地尺度』の開発と活用:尺度作成過程の共有とへき地医療の更なる発信に向けて」「診療所家庭医×病院総合診療医:リサーチ Special Interest Groups セッティングの垣根を越えて」を行った。更に、第1回日本地域医療学会においても本尺度に関するシンポジウムを行った。現在本研究を論文化し、国際学術雑誌に投稿中である。また、本尺度とプライマリ・ケア医の診療の幅の関連に関する横断研究を行い、第14回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会で口演を行った。
2: おおむね順調に進展している
当初の予定通りの進捗で現在論文投稿中である。本研究は2022年6月の第13回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会において、若手研究優秀賞を受賞した。同時に、同学術大会内で本尺度に関連するインタラクティブセッションを2本行った。更に、第1回日本地域医療学会においても本尺度に関するシンポジウムを行った。本尺度を用いた研究として、診療の幅とへき地度との関連を検証する横断研究を全国のプライマリ・ケア医を対象に行い、第14回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会にて発表した。
現在、論文化し国際学術雑誌に投稿中である。学術雑誌への掲載が決定した後に、研究目的での尺度使用を希望する方のために無償で尺度とマニュアルを配布し、尺度を通じたへき地医療の研究を推進していく。更に、へき地医療に関心のある医療者による研究ネットワークのメンバー、日本プライマリ・ケア連合学会島嶼及びへき地医療委員会と協力しへき地尺度を用いた地域間格差の記述などの臨床研究を行っていく予定である。2023年9月に行われる第2回離島医療会議においても本尺度について紹介する予定である。
オープンジャーナルの掲載費用として見込んでいた分が、査読に時間がかかり現在も査読中であるため
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