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2021 年度 実施状況報告書

数理モデルによるデングワクチンの最適利用戦略

研究課題

研究課題/領域番号 20K18953
研究機関京都大学

研究代表者

林 克磨  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (90866039)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードDengue / Vaccine / Policy making / Mathematical model / epidemic
研究実績の概要

本研究はデングウイルスに対するワクチンの最適戦略を数理的側面から解析しようとした研究である。初年度は新型コロナウイルス感染症の影響で本研究に十分な時間をかけることができなかったが、2年目は国内のデングウイルス感染症発生リスク評価という形である程度まとめることができた。具体的には、気温を変数とするデングウイルスの実効再生産数の定式化をし、気候変動モデルにそれを適合することで、日本の2100年までのデング流行確率を各3時メッシュごとに計算した。その途中経過を、第92回日本衛生学会学術集会で講演発表し若手優秀口演賞を頂いた。現在論文化最中であるが、概ねの結果としては、緩和戦略がうまくいかないRCP8.5シナリオ程度の気候変動が起きた場合は、国内であっても1年中デング流行リスクが残存する地域が出現することがわかり、緩和政策がうまくいったRCP2.6シナリオであっても5月や10月など、現在はデング流行リスクを心配していない時期でもリスクが生じる地域が北上することがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度がCOVID-19の影響で十分に研究時間を捻出できなかった点が大きいと思われる。
海外情勢が読めない点もあることと、国立環境研究所から、気候変動に関するモデルが作成されたことから、デングウイルスの国内発生リスクについての研究にシフトした点を加味すると、そこまで研究自体の遅れは無いとも言えるかもしれない。

今後の研究の推進方策

まずは、Denguevaxiaの最適接種モデルの解析についての論文化と気候変動における国内のデング流入リスクの論文化を行う。その上で、デングワクチン忌避運動とCOVIDー19のワクチン忌避の関係についての解析と今後の海外でのデング発生の予測研究を行い本研究を完結する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Assessing future risk of dengue in the context of climate change2022

    • 著者名/発表者名
      林克磨
    • 学会等名
      第32回日本疫学会学術総会(2022)
  • [学会発表] 気候変動下でのデング感染症の国内リスク評価2022

    • 著者名/発表者名
      林克磨
    • 学会等名
      第92回日本衛生学会学術総会(2022)

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公開日: 2022-12-28  

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