研究課題/領域番号 |
20K19064
|
研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
大城 真理子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 助教 (30776860)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 離島 / 乳がん / 受診遅延 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、離島に焦点をあて、がんの中でも症状の自覚によって異常に気付きやすい乳がん患者を対象に、受診遅延の行動特性とその関連要因を明らかにし、離島に特徴的な看護援助につなげることである。2019年度は以下のことを実施した。 へき地、遠隔地域に居住する者のがん医療に対する受診行動を明らかにするために文献検討を行なった。結果、へき地、遠隔地域において、地域特性や価値観が受診行動と関連する可能性が示唆された。 また、今年度は、離島に居住する女性乳がん患者の受診行動の実情を明らかにするために、患者会活動に参加し、離島に居住するがん患者とのネットワークを構築した。 そして、離島に居住するがん患者2名に、プレ調査の位置づけで、異常に気付いたきっかけと医療機関受診に至るまでのプロセスについて電話での聞き取りを行った。その結果、直ぐに受診行動にうつしたものの、離島においては、専門医が不在などといった医療システムの整備が不十分であることから、実際に医師の診察を受けるまでに時間を要することが明らかになった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、離島に居住する乳がん患者15名を対象にインタビューを実施する予定であったが、COVID-19の感染拡大により、離島への渡航が自粛要請されたこと、患者会の活動も休止状態になり、面接調査の実施が出来なかったためである。
|
今後の研究の推進方策 |
研究協力者の協力を得て面接調査を再開し、受診遅延の行動特性とその関連要因を明らかにする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染拡大によって、離島で面接調査を実施する予定であったが実施できなかった。そのため、面接調査に必要であった交通費や謝礼、テープ起こし代などを支出しなかったためである。2021年度は、COVID-19の感染状況を見ながら、離島での調査を実施する予定であり、前年度残額をこれに充当する予定である。
|