研究課題/領域番号 |
20K19223
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
新井 志穂 東京医科大学, 医学部, 講師 (10774367)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | バス運転者 / 疲労 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、バス運転者の疲労とその関連要因間の関係を明らかにすることである。本年度は、バス運転者の疲労を生じさせる要因に加え、COVID-19の感染状況下における労働環境や生活環境について更なる文献検討、研究デザイン、調査項目の検討を行い、研究計画書の作成を進めた。 COVID-19の感染状況下における要因がバス運転者の疲労に関連する可能性がある。そのため、研究デザインや調査項目について、COVID-19の流行前と調査時点での労働環境や生活環境を考慮し、検討する必要があった。2020年毎月勤労統計調査によると、道路旅客運送業では、常用労働者1人平均の月間総実労働時間数、月間現金給与額のいずれも2016年からの過去5年間で比較しても2020年は最低であった。また、現在のところ見つかっている文献は、一般的な労働者やトラック運転者に関する文献である。COVID-19の感染状況下では、乗客の数に左右されるバス運転者ではトラック運転者と労働時間や収入状況に異なる傾向が確認されている。そのため、他職種の文献を参考に、バス運転者特有の労働環境や生活状況に関する検討を行っている。COVID-19の感染状況の長期化により、今後もバス運転者の労働環境や生活環境は日々変化することが考えられる。そのため、調査協力者からの情報収集として、バス運転者に労働環境や生活環境について直接聴取し、確認することも考えている。特に、労働時間、収入状況、COVID-19流行後に新たに加わった感染予防対策などの業務や変化した生活状況などについて、さらに検討を重ねることを考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の感染状況下における要因がバス運転者の疲労に関連する可能性があるため、さらに検討を要することとなった。また、フィールドについて、現在、開拓しているためである。
|
今後の研究の推進方策 |
COVID-19の感染状況下における要因がバス運転者の疲労に関連する可能性があるため、研究デザイン調査項目についてさらに検討する必要がある。次年度は、可能であれば実際にバス会社の関係者や運転者からCOVID-19の感染状況下での労働環境や生活環境の変化について聴取すること、調査項目の検討とともに、調査票の作成を進め、計画書に沿って進められるようにしたいと考えている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の感染状況下における要因がバス運転者の疲労に関連する可能性があることから、さらに研究デザイン、調査項目を検討する必要性が生じた。また、研究フィールドが定まっていないことにより旅費・人件費・謝金の支出がなかったため、次年度使用額が生じることとなった。次年度は研究を進め、特に研究フィールドを定めるよう努力したいと考えている。
|