エピジェネティクス因子のひとつとして知られるマイクロRNA (以下、miRNA)による遺伝子発現制御は、脳梗塞の回復に関連する神経可塑性に重要であることが予測されるが、脳梗塞後の機能回復におけるmiRNAの役割は依然として不明である。本研究では、急性期脳梗塞患者において機能予後の違いによって特異的に変化するmiRNAを網羅的に探索することを目的とした。シーケンス解析により、機能予後良好群と機能予後不良群の間で発現が異なるmiRNAを探索した結果、35個のmiRNAが予後良好群で発現が低下したDEMとして同定された。さらに、15個のmiRNAが予後良好群で発現が上昇したDEMとして同定された。
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