研究課題/領域番号 |
20K19330
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研究機関 | 大阪河崎リハビリテーション大学 |
研究代表者 |
今井 亮太 大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 助教 (40823240)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Virtual Reality / 運動恐怖 / 慢性腰痛 |
研究実績の概要 |
慢性腰痛による社会的損失は大きい一方で,有効な評価や効果的なリハビリテーション(以下;リハビリ)は確立されていない.この原因の一つに,心理社会的要因である“運動恐怖”が挙げられ,リハビリが効果的に行えず,難渋している.この運動恐怖に対して,曝露療法や運動療法など様々な介入方法が考案されているが,未だ十分な効果が認められていないのが現状である.申請者らは十分な効果が認められていないのは,介入方法自体の問題ではなく,適切な運動恐怖の評価が確立されていないことが問題であると考え,運動恐怖を定量的に評価する手法を開発してきた。効果的なリハビリを実施するためには,この定量化された運動恐怖の情報を使用した,リハビリプログラム(運動範囲,強度)の構築が求められる.本研究は、慢性腰痛患者が惹起する運動恐怖に焦点に当て、この運動恐怖を改善させるためにVirtual Reality(VR)にて評価システムと新たな運動療法プログラムの開発を試みた。VRを用いて、体幹の可動域の測定システムは構築済みである。また、フィードバック可能なように、VRのヘッドマウントディスプレイに結果が即座に映し出されることとなっている。また、この評価した可動域範囲に基づいた、運動療法プログラムも構築済みである。このVR時の可動域測定の結果と、実際の三次元動作解析装置を用いた可動域の値に違いがあるかどうかも、検証をしている。 臨床研究において、コロナ禍であるため、計画時よりは少しの遅れが生じているが、臨床研究を実施しており、VR群にて運動恐怖だけでなく、運動機能の改善が認められている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍であるため、緊急事態宣言や蔓延防止措置が適応された場合、臨床研究に遅れが生じる可能性がある
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、臨床研究を実施、結果を公表していく
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍での自粛が続き,会議や学会がオンラインとなり旅費の支出が0円となったため,差額が生じた.また,感染対策により人員を減らしたため,人件費が削減された.
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