研究課題
若手研究
遺伝性嚢胞性腎・肝疾患に対する運動療法の嚢胞抑制効果や臓器保護効果、そしてその機序解明のため、常染色体優性多発性嚢胞腎モデルであるPCKラットを用いて長期的運動の検討を行った。その結果、腎・肝嚢胞の抑制、肝・腎線維化の抑制、糸球体障害や尿細管障害の抑制が明らかとなった。その機序としてcAMP/B-Raf/ERK経路とmTOR/S6経路といった細胞増殖因子の抑制、肝ではAMPKの活性化が関与している可能性が考えられた。
リハビリテーション医学
本研究において、腎・肝嚢胞疾患に対する運動療法の効果として、PCKラットへの長期的運動の腎・肝嚢胞抑制効果を世界で初めて報告した。その機序としてcAMP/B-Raf/ERK経路とmTOR/S6経路の抑制、肝ではAMPKの活性化が関与している可能性が考えられた。今後、腎・肝嚢胞疾患に対する運動療法のさらなる機序を解明することや運動療法と薬剤併用効果の検討により、遺伝性嚢胞性腎・肝疾患患者の臓器保護やそれに伴うQOLの維持、また新規治療への発展に役立つ可能性がある。