臨床のような非荷重を伴う関節不動により生じる関節拘縮では,関節不動のみで生じる関節拘縮と比較し,骨格筋の伸張性低下が強く生じ,関節拘縮が悪化する.このような関節拘縮では従来のような関節拘縮の予防方法ではかえって悪影響をおよぼす可能性がある.また有効とされる筋収縮を伴う電気刺激も筋疲労が生じることを否定できない.そこで本研究では筋収縮を伴わない微弱電流療法が関節拘縮の予防に与える影響を明らかにすることとした.これにより,最小限の電気刺激条件にて関節拘縮の予防を行うことができる可能性がある.その結果,関節拘縮の治療に要する時間が短縮し,患者の健康寿命の延伸,医療費の削減にも貢献できると考えられる.
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