運動負荷量の増減が、脳血管障害患者の筋力・歩行機能・認知機能に影響があるか否かを調べた。運動負荷量を上げることで筋力及び肺活量の改善を認めるが、ある一定の負荷量を超過すると、改善効果の増加は認めず、プラトーに達した。歩行機能においては、筋力や肺活量よりもプラトーに達する負荷量は大きかった。一方で、認知機能は運動負荷量を上げることで一方向性の改善を示した。筋力・肺活量は活動行動連関に準じた改善と考えられたが、歩行機能は運動学習によるスキルの習得の影響が大きいものと考えられた。また、運動療法により認知機能も改善することが示唆された。
|