研究課題
若手研究
頸部への干渉波電気刺激,弱い末梢磁気刺激の効果を検証するために,健常成人を対象としたランダム化比較試験を行った.弱い末梢磁気刺激ではわれわれが開発した専用のコイルを使用した.干渉波電気刺激あるいは弱い末梢磁気刺激によって,自発的な唾液嚥下回数は変化を認めなかったが,嚥下のキャパシティ(1秒間に嚥下できる水の量)は有意に増加した.頸部への干渉波電気刺激や弱い末梢磁気刺激は,侵襲なく実施でき,健常成人液体嚥下のパフォーマンスを向上させる可能性が示唆された.
摂食嚥下障害
高齢化社会である本法において,摂食嚥下障害への対策は非常に重要である.本研究では頸部への干渉波電気刺激や弱い末梢磁気刺激よって健常成人における液体嚥下のパフォーマンスが向上する可能性が示唆された.また刺激そのものは安全にかつ不快感なく実施できることがわかり,今後摂食嚥下障害患者への適用も十分可能と考えられ,摂食嚥下障害の新たな治療法の開発に目処がついた.