高齢化社会では、平均寿命と健康寿命のギャップを埋めるため、健康寿命を延伸する対策が重要である。特に2型糖尿病は、サルコペニアと進行性の腎臓病を合併しやすい疾患であり、それらの進行抑制は、健康寿命の延伸につながる。本研究では、サルコペニアと腎臓病を発症する2型糖尿病動物を使用し、定期的走運動が、腎臓内の血管内皮細胞の機能を維持し、腎臓病の進行を抑制することに加え、サルコペニアを抑制することを明らかにした。これらの結果は、2型糖尿病において定期的走運動が、腎臓病およびサルコペニアを抑制し、健康寿命の延伸に寄与する可能性を示しており、今後、より効果的な運動療法や運動を模倣する薬剤の開発へ発展させる。
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