研究課題
若手研究
本研究では、軽度な高気圧酸素 (1.3気圧、30%から38%酸素環境) を使用して、高強度な運動後に生じる様々な身体ストレスや筋損傷に及ぼす影響を明らかにするため、ヒトと動物の両方を対象として実験を行った。その結果、軽度な高気圧酸素への滞在は、1時間にわたる高強度運動後の酸化ストレスを増大させないことが明らかとなった。さらに筋損傷を引き起こすカルディオとキシンを投与した前脛骨筋では、軽度な高気圧酸素への滞在によって筋損傷を早期に回復させることが明らかになった。
運動生理学
トレーニング実施後の効果的な回復は、高頻度のトレーニング実施や、アスリートが連日の試合を行う際のパフォーマンス向上に貢献する。軽度な高気圧酸素 (1.3気圧、30%から38%酸素環境) への滞在は酸化ストレスの増大を引き起こさずに、筋損傷を早期に回復させることが明らかになった。そのことから、軽度な高気圧酸素環境は特にアスリートや運動愛好家などの高強度運動後の一時的な運動機能の低下を早期に回復させる可能性が示された。