本研究は、1)脳卒中後の歩行運動パターンのタイプ分類を図ること、2)障害特性に考慮した歩行障害の改善手法を考案することである。 1)のタイプ分類については、運動学的変数、運動ダイナミ クスに関する変数、左右対称性に関する変数、クリアランスに関する変数の4つの因子を同定した。そして、この4つの因子から、大きく3つの歩行パターングループを分類した。2)の歩行障害における改善手法の考案については、1)によって同定されたタイプ分類ごとに、左右独立のベルト速度下でのsplit課題を実施した。その結果、いずれのグループも、麻痺側下肢の荷重時間および荷重量、前方への蹴り出しの力が増加することがわかった。
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