早産・低出生体重児は将来のメタボリックシンドローム発症のリスクが高い。我々は、このような児の中に、生後早期に大きな血糖変動を呈するものの、成長と共にそのような血糖変動が改善する児がいることを報告してきた。今回の我々の成果により、生後経腸栄養の確立に伴うインスリン分泌調節機能が成熟してくることが示唆された。さらに腸内細菌叢の確立との関連を検証することで、成長・成熟に伴うインスリン分泌調節機能の成熟機構が明らかになることが期待される。これにより、新生児期のより良い血糖管理に資するだけでなく、早産児の将来のメタボリックシンドローム発症の病態解明にもつながる可能性がある。
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