本研究では、食品中に多く含まれる炭素数18、二重結合数1のトランス脂肪酸異性体の体燃焼性を精査した。合成した13種類のtrans-C18:1異性体(trans-4~trans-16-C18:1)をマウスに経口投与し、経時的に呼気ガスを分析した。その結果、投与初期において、trans-11-C18:1は、他の異性体よりも早く燃焼されることが明らかとなった。また、trans型二重結合の位置により、脂肪酸の総燃焼量が異なる傾向が見られた。以上の結果より、trans型二重結合の位置は、その体燃焼性に影響を及ぼすことが明らかとなった。
|