研究課題
若手研究
本研究は、母体のポリアミンが胎児期や幼少期の児に与える影響を明らかにするために行った。低ポリアミン飼料とポリアミン合成阻害剤を用いて腸内細菌由来ポリアミンの妊娠や胎児に対する作用を検証するための妊娠マウスモデルを確立した。確立した妊娠マウスモデル由来の仔マウスの解析により、妊娠後期における低ポリアミン状態が出生後の仔マウスの発育に影響を与えることが示唆された。
栄養学
胎児期や幼少期に曝された様々な状況が、生涯に渡る健康状態に影響を与えることが明らかとなってきている中、本研究では母体の低ポリアミン状態もその一つである可能性を示した。この成果は、母体環境の改善を基盤とした次世代の健康増進に関与する物質候補としてポリアミンを提言する礎となる。また、本研究で新たに確立した低ポリアミン化妊娠マウスモデルは、胎児の発育や発達に対するポリアミンの影響および作用機序解明に利用できる有意義なものである。