従来のAI分野では、人間の視覚野における局所受容野の働きを模擬した学習手法が提案されているものの、これらは構造の模擬に留まっていた。近年、脳波や視線情報などの人間から得られる生体情報を用いて、画像分類の精度向上を目的とする研究が進められているが、これらは生体情報の利用による判断結果の取得のみに留まっている。そこで、本研究では、技術者の認知・判断・行動プロセスに注目することで、生体特徴と判断結果の関係性の抽出とAIの判断結果の抽出を融合した画像分類技術を構築した。本技術は、様々な専門分野に横展開可能であり、技術継承問題の解決策としての利活用も期待されることから、高い学術的意義を有する。
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