本研究では収益の観点から持続可能な観光に関する指標を開発し,我が国の宿泊から見たオーバーツーリズムの現状を明らかにする研究を実施した.観光需要の季節における偏りを明らかにするため,2011年から2019年の観光需要の季節性に関する現状分析を行った.ここでは新たに提案した季節性の指標を用いた分析によって,従来の手法では得られなかった訪日外国人宿泊者の季節性の特徴を明らかにした.周縁地域の観光需要の構造を活かした,バンドル商品を用いたレベニューマネジメントにおける収益最大化問題の分析では,観光地の魅力に関連した指標を組み込むことで,周縁地域内の需要の制御に繋がる基礎的解析結果を得ることが出来た.
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