本研究では、次世代のX線CTとして注目されているスペクトルCTにおける最大の課題であるスペクトル歪みに関する研究を推進した. スペクトルCTの最大の利点は、スペクトルを取得し、媒質分離を行うことで,全く新しい応用分野が広がることにある. しかし、特にパルス・パイルアップ効果と呼ばれる現象によりスペクトルが歪められてしまうと、媒質分離の精度は著しく劣化してしまう.そこで本研究では,近年特に注目されている「全変動正則化」「テンソル分解による低ランク近似」を適用し,精度よく歪みを補正する手法を開発した.
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