人間の複雑な運動には、筋力だけでなく脳・脊髄と末梢神経の密な神経接続によって実現されている。高齢などによる舌の運動能力低下によるオーラルフレイルは、食べる喜びを奪われることにつながりかねない重大な問題であるが、実際の動きを自分で見て確かめることができないこともあり、早期発見・回復のプロセスを取りづらいという問題がある。本研究の成果は、舌の運動状態を定量的に評価することができる技術と、利用者の運動能力に応じて課題の難易度を調整することで運動へのモチベーション維持につながる技術に関して新たな手法の提案を行なったことである。今後、オーラルフレイル症状の早期発見・早期回復につながることを期待している。
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