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2022 年度 実施状況報告書

日本の学術体制史研究 ―研究基盤となる日本学術会議資料整備と研究環境構築の検討―

研究課題

研究課題/領域番号 20K20275
研究機関広島大学

研究代表者

久保田 明子  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (40767589)

研究分担者 青木 睦  国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (00260000)
高岩 義信  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, その他部局等, 協力研究員 (10206708)
飯田 香穂里  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 准教授 (10589667)
兵藤 友博  立命館大学, 経営学部, 授業担当講師 (20278477)
小沼 通二  東京都市大学, その他部局等, 名誉教授 (70027340)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード日本学術会議 / 学術研究体制 / アーカイブズ学 / 科学史 / 歴史学
研究実績の概要

本年度は、コロナ感染流行が次第に穏やかになってきたところもあり、研究に関しても個別調査研究などの進展がそれぞれあったが、その一方で、研究の対象としている日本学術会議の現況に大変に大きな問題が生じ、大きく世間の耳目を集めることとなった。現在取りざたされている問題は同会議の根幹と今後の方向を決める重大なぎろんである。そしてまた、その問題発生の一端でもあり、また一方、本件での正しい議論をするうえでも重要なことの1つが、本研究の対象としている日本学術会議の資料群のアーカイブズ的な問題であることは間違いない。日本学術会議の設立の趣旨や会議の存在意義を考えるとき、これらの資料群は重要な証左(エビデンス)となるからだ。それゆえ、研究活動については慎重を期する必要があり、結果、議論を多くすることとなった。また、実態としても、乃木坂の日本学術会議での作業が少し難しくなった状況もあった。
一方、関係の研究者(分担研究者、連携研究者など)による個別の研究や、これまでの科研での研究の取りまとめの作業については、ある程度進められることができた。本科研初年度から開始した資料調査や整理の状況、作成データは、少し時間が経ってしまってはいるが、長い年月のなか、ほぼ初めて本格的に資料保存庫に入って実施した整備の結果である。この結果を生かすよう、次年度に研究の一定のまとめを実行するための準備は着実に進めることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究期間の制限から新しい研究展開をすることは控えねばならないところであるが、一方、昨今、日本学術会議についての議論が社会で活発になっていること(リアルタイムで展開している重要な状況の変化)をどう反映させるのかどうか、という点で現在阪大が難しいところがある。その一方、これまでの研究活動のとりまとめに向けての動きは積極的に進めている。

今後の研究の推進方策

現在の社会的にも関心を集めている日本学術会議の問題も視野に入れつつ、これまで科研の研究活動で作成してきたデータ等をとりまとめ、公開することを鋭意進めていく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ感染症流行によってだいぶ穏やかになったとはいえ、まだ調査や研究集会などが組みにくい状況があった。また、研究代表の体調不良や個人的な事情で、計画遂行に支障をきたすことがあり、そのため、予定通りの経費執行ができなかった部分があった。次年度に向けては、まだ感染症流行には注意しつつもこれまでより研究行動を活発にする。また、研究代表者の体調も改善しつつあるので、次年度は昨年度より計画実行が可能となると思われる。生じた次年度使用額は、最終年度としての取りまとめの在り方(社会発信の方法)の充実を図る経として充当し、より良い結果とその表現に尽力する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 「研究力劣化」を招いた競争資金政策 : 「研究大学」「公的研究機関」構想と財政基盤の格差2023

    • 著者名/発表者名
      兵藤 友博
    • 雑誌名

      立命館経営学

      巻: 61(6) ページ: 1-25

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エッセー・レビュー 学術と政治をめぐって : 『日本学術会議の使命』を読む2022

    • 著者名/発表者名
      兵藤 友博
    • 雑誌名

      科学史研究. [第Ⅲ期]

      巻: 301 ページ: 57-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 『アグノトロジー』を振り返る : 科学史の中の"無知研究"のこれまでとこれから2022

    • 著者名/発表者名
      飯田香穂里
    • 雑誌名

      科学史研究. [第Ⅲ期]

      巻: 303 ページ: 250-256

    • 査読あり
  • [学会発表] Crowdfunding for 'Preserving A-Bomb Victims' Records for Future Generations: Specimen Database Project2023

    • 著者名/発表者名
      Sayaka Sugihara, Akiko Kubota, and Shinji Yoshinaga
    • 学会等名
      Radiation Medicine from the Perspective of Radiation Disaster Medical Science Research
    • 国際学会
  • [学会発表] 広島平和記念資料館「平和データベース」に入った相原秀二資料について: 原爆被爆映像に関する文書資料・博物館における文書資料の保存と活用に関する考察2022

    • 著者名/発表者名
      久保田明子
    • 学会等名
      広島平和記念資料館資料調査研究会

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公開日: 2023-12-25  

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