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2022 年度 実施状況報告書

社会転換期における地域アーカイブズ全国調査の検証と新たな方法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 20K20503
研究機関国文学研究資料館

研究代表者

渡辺 浩一  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (00201179)

研究分担者 籠橋 俊光  東北大学, 文学研究科, 准教授 (00312520)
東 昇  京都府立大学, 文学部, 教授 (00416562)
山田 浩世  沖縄県立芸術大学, 芸術文化研究所, 研究員 (00626046)
宮間 純一  中央大学, 文学部, 教授 (10781867)
神谷 智  愛知大学, 文学部, 教授 (20283377)
谷本 晃久  北海道大学, 文学研究院, 教授 (20306525)
伊藤 昭弘  佐賀大学, 地域学歴史文化研究センター, 教授 (20423494)
塚原 伸治  茨城大学, 人文社会科学部, 准教授 (30735569)
望月 良親  高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 講師 (30814040)
作野 広和  島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50284146)
原 直史  新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70270931)
板垣 貴志  島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (80588385)
西村 慎太郎  国文学研究資料館, 研究部, 教授 (90383546)
梶嶋 政司  九州大学, 附属図書館, 助教 (80403939)
中野 賢治  山梨県立博物館, 山梨県立博物館, 学芸員 (10746332)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2024-03-31
キーワード近世庶民史料調査委員会 / 地域 / 山陰 / 沖縄 / 北海道
研究実績の概要

2022年度は、近世庶民史料調査委員会の組織と活動について多くのことを明らかにすることができた。国文学研究資料館に所蔵されている史料館アーカイブズ(文部省史料館および国文学研究資料館史料館の組織文書)のなかの近世庶民史料調査委員会文書について本科研開始直後から精査を続けてきた。その結果、地区別の「科会」メンバーや調査員から調査票と文書目録が委員会に提出され、複写が行われ、公開するための製本が行われた過程をほぼ明らかにすることができた。また、長野県諏訪郡においては、諏訪教育会が熱心な活動を行っていたことが明らかとなった。
現地調査については、長野市立博物館において、2019年台風19号による水損史料翻刻の原本点検、および水損史料保全作業を行った。また、東北大学災害科学国際研究所において、宮城歴史資料保全ネットワークが受け入れた文書群の目録作成に従事した。
各研究分担者は、それぞれの担当地域において史料調査を進めた。ただし、2022年度も新型コロナ感染症流行による活動の制約は大きかった。
対面とリモートのハイブリッドによる研究会と調査は2度開催した。2度とも近世庶民史料調査委員会文書を分担者が調査することを行ったほか、以下の報告が行われた。8月17日:板垣貴志「山陰における地域資料の調査と歴史実践-矢田貝家文書調査(鳥取県伯耆町)の取り組み―」、  山田浩世「戦後沖縄における資料収集事業の変遷」
2月26日:谷本晃久「北大北方資料と近世庶民史料調査研究:第一科会長高倉新一郎を軸とした覚え書き」、渡辺浩一「『近世庶民史料調査委員会の組織と活動』のための基礎的考察

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度も新型コロナウィルス感染症流行の波が繰り返しあったため、計画調書に記載していたモデル的な史料調査対象を新たに設定し、調査を大規模に行うことができなかった。そのため、1950年前後の近世庶民史料調査がどのように行われたのかという点の解明に注力した。

今後の研究の推進方策

研究期間の終了が近づいてきたため、当初計画にあった地域アーカイブズの「新たな方法の開拓」の部分は断念し、近世庶民史料調査の「検証」の部分に引き続き集中することとしたい。現地調査を行いにくい状況が3年間続いたので、過去の検証についても、これまでのデスクワークの成果に基づき、実地に調査を進めることとしたい。そのため、研究期間を1年間延長する予定である。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は新型コロナ感染症の流行が繰り返しあり、本科研が始まってからの新規調査を行いにくい状況が続いたため、次年度使用額が生じた。新型コロナ感染症も5類に移行し、ほぼコロナ前の状態に戻ったので、ようやく実地の調査を行うことができるようになった。今年度はそれを集中的に実行する。

  • 研究成果

    (33件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (16件) 学会発表 (10件) 図書 (7件)

  • [雑誌論文] 第4章 文献史料2023

    • 著者名/発表者名
      山田浩世・前田勇樹
    • 雑誌名

      沖縄県立埋蔵文化財センター発掘調査報告書第114集 中城御殿跡―県営首里城公園 中城御殿跡総括報告書―

      巻: 114 ページ: 60~77

  • [雑誌論文] 土佐藩主山内家墓所と石材調達-開発・堀浚・津波-2023

    • 著者名/発表者名
      望月良親
    • 雑誌名

      高知県立高知城歴史博物館研究紀要

      巻: 5 ページ: 1~18

  • [雑誌論文] 鰍沢における米取引―「松本御米仕切帳」の分析を通じて―2023

    • 著者名/発表者名
      中野賢治
    • 雑誌名

      山梨県立博物館研究紀要第

      巻: 17 ページ: 17~28

  • [雑誌論文] 《資料紹介》「寛政八年辰四月 会所日記」(山梨県立博物館所蔵 十一屋野口家資料のうち)2023

    • 著者名/発表者名
      中野賢治
    • 雑誌名

      山梨県立博物館研究紀要

      巻: 17 ページ: 29~54

  • [雑誌論文] 国文学研究資料館のアーカイブズ・カレッジと大学院教育協力2022

    • 著者名/発表者名
      渡辺浩一
    • 雑誌名

      アーカイブズ

      巻: 84 ページ: 10-11

  • [雑誌論文] 戦後沖縄における資料収集・編纂と近年のデジタルアーカイブズの取り組み2022

    • 著者名/発表者名
      山田浩世・小野百合子
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 1024 ページ: 28~39

  • [雑誌論文] 佐賀藩「文政七年の政変」前後の政治状況2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤昭弘
    • 雑誌名

      佐賀大学地域学歴史文化研究センター研究紀要

      巻: 17 ページ: 1~19

  • [雑誌論文] Provenance of granitic gravestones in graveyard of feudal lords evaluated by multiple non-destructive rock analyses2022

    • 著者名/発表者名
      W. Tanikawa, H. Tokuyama, Y. Mochizuki, Y. Yamamoto, Y. Hamada, S. Takagi, J. Watanabe
    • 雑誌名

      Journal of Cultural Heritage

      巻: 56 ページ: 183~192

  • [雑誌論文] 文部省史料館黎明期の古文書整理業務―「日誌」の紹介―2022

    • 著者名/発表者名
      宮間純一
    • 雑誌名

      中央大学政策文化総合研究所年報

      巻: 25 ページ: 235~257

  • [雑誌論文] 特設部会 橋本雄太 歴史資料のオープンデータ化とシチズンサイエンスの可能性 井上聡 研究機関による歴史データベース構築の将来像 古谷大輔 知的基盤の変容と歴史実践の在処?2022年度歴史学研究会大会報告批判2022

    • 著者名/発表者名
      宮間純一
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 1030 ページ: 15~25

  • [雑誌論文] 第3章 歴史研究とアーカイブズ―史料保存運動から地域持続まで―2022

    • 著者名/発表者名
      宮間純一
    • 雑誌名

      下重直樹・湯上良編『アーキビストとしてはたらく―記録が人と社会をつなぐ―』

      巻: 1 ページ: 66~85

  • [雑誌論文] 発展的解消後の「社会」領域,2022

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 雑誌名

      日本民俗学

      巻: 312 ページ: 16~38

  • [雑誌論文] 地方都市商店街と城下町の近代2022

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 雑誌名

      K

      巻: 4 ページ: 16~38

  • [雑誌論文] 私の研究:北海道で進める日本近世史研究――アイヌ史あるいは先住民族史との対話の試み2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      山川歴史PRESS

      巻: 10 ページ: 21~24

  • [雑誌論文] アイヌの人びとへの「同化」政策2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 雑誌名

      歴史学研究会編「歴史総合」をつむぐ:新しい歴史実践へのいざない

      巻: 1 ページ: 40~47

  • [雑誌論文] 過疎地域のこれまでとこれから-持続可能な地域の暮らしを守るために-2022

    • 著者名/発表者名
      作野広和
    • 雑誌名

      政策法務ファシリテーター

      巻: 74 ページ: 2~9

  • [学会発表] 土佐藩主山内家墓所と石材調達2022

    • 著者名/発表者名
      望月良親
    • 学会等名
      高知海南史学会
  • [学会発表] 徳川将軍家の食事-御膳籾と美濃国-2022

    • 著者名/発表者名
      望月良親
    • 学会等名
      徳川将軍家と大奥研究会
  • [学会発表] 房総における近世庶民史料調査委員会の調査活動と文書群のその後2022

    • 著者名/発表者名
      宮間純一
    • 学会等名
      千葉歴史・自然資料救済ネットワーク勉強会
  • [学会発表] 『民俗学入門』をよむ2022

    • 著者名/発表者名
      塚原伸治
    • 学会等名
      現代民俗学会第62回研究会
  • [学会発表] 社会に開かれたコレクションの系譜~北海道大学附属図書館北方資料~2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 学会等名
      第73回北日本図書館大会北海道大会・第62回北海道図書館大会 第1分科会
  • [学会発表] マイノリティーの視点から:先住民族としてのアイヌ史と総合展示2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 学会等名
      国立歴史民俗博物館 総合展示第5室・第6室リニューアルに関するフォーラム〔第2回〕
  • [学会発表] 北の東西交流のはじまり―ラクスマン父子と大黒屋光太夫との出会いの世界史的意義―2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 学会等名
      ラクスマン大黒屋セミナー
  • [学会発表] 記述されるアイヌの文物―近世の文献資料から考える―2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 学会等名
      国立アイヌ民族博物館第5回特別展示シンポジウム「アイヌ資料をコレクションすることを考える」
  • [学会発表] 北大北方資料と近世庶民史料調査研究~第一科会長高倉新一郎を軸とした覚え書き~2022

    • 著者名/発表者名
      谷本晃久
    • 学会等名
      JSPS挑戦的研究「地域アーカイブズ全国調査」研究集会
  • [学会発表] 地域の縮小にどう向き合うか~「縮充」「むらの減築」の実現に向けて~2022

    • 著者名/発表者名
      作野広和
    • 学会等名
      日本学術会議公開シンポジウム「コロナ禍を踏まえた新たな国土形成計画の課題
  • [図書] 鍋島治茂の政治2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤昭弘
    • 総ページ数
      100
    • 出版者
      海鳥社
  • [図書] 土佐国幡多郡大津村上岡家文書目録2023

    • 著者名/発表者名
      高知地域資料保存ネットワーク編
    • 総ページ数
      45
    • 出版者
      高知地域資料保存ネットワーク
  • [図書] 山梨県立博物館調査・研究報告16富士川水運に関する基礎的研究2023

    • 著者名/発表者名
      山梨県立博物館
    • 総ページ数
      50
    • 出版者
      山梨県立博物館
  • [図書] 地理学事典2023

    • 著者名/発表者名
      公益社団法人日本地理学会
    • 総ページ数
      842
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      978-4-621-30793-9
  • [図書] 公文書管理法時代の自治体と文書管理2022

    • 著者名/発表者名
      宮間純一編
    • 総ページ数
      395
    • 出版者
      勉誠出版
  • [図書] 企画展「山梨と新聞 智識ヲ廣ムルハ新聞ヲ求ムルニ在リ」展示図録2022

    • 著者名/発表者名
      山梨県立博物館
    • 総ページ数
      96
    • 出版者
      山梨県立博物館
  • [図書] 読みたくなる「地図」地方都市編①―日本の都市はどう変わったか2022

    • 著者名/発表者名
      平岡 昭利
    • 総ページ数
      134
    • 出版者
      海青社
    • ISBN
      978-4-86099-389-4

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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