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2023 年度 実績報告書

古代末期~中世ビザンツ期城塞の年代測定にむけた物質的・統計的アプローチの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K20721
研究機関立教大学

研究代表者

深津 行徳  立教大学, 文学部, 教授 (70208916)

研究分担者 小口 千明  埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20312803)
堀田 一弘  名城大学, 理工学部, 教授 (40345426)
浦野 聡  立教大学, 文学部, 教授 (60211778)
樋口 諒  名古屋大学, 高等研究院(文), 特任助教 (70827196)
村上 祐子  立教大学, 人工知能科学研究科, 教授 (80435502)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2024-03-31
キーワードリキア / ビザンツ / 城壁年代 / 弾性波速度試験機
研究実績の概要

本研究の期間は令和2から4年度の予定で最終年度にはトルコ側研究者と日本で成果報告会を行う予定であった。しかし、トルコにおける自然災害により実施不能となり、研究期間を1年間延長し令和5年に浦野・深津が渡土してトルコで当該研究の調査過程の確認と成果について議論した。以下はその概要である。

本研究は、建築学、岩石風化学、画像認識、機械学習、統計学の方法や知見を援用しつつ、 古代末期~中世ビザンツ期(3世紀~15世紀)の城壁の建設・修築年代決定を可能にするような信頼のおける科学的方法を開発することを目的とした。まず樋口と深津・浦野はD.C.SONY α7iv、ドローンDJI Mini 2 pro、PC(Lenovo NoteBook、Mac Studio)、写真測量用ソフトウェア(Agisoft MetaShape)を使用し、撮影した写真から三次元モデルを作成、小口、堀田に提供した。
(1)建材の積み方様式調査について、堀田と三宮隆寛(名城大学)は年代が明らかな城壁の部分を切り出して3分割交差検証で評価、ディープラーニングで学習し検証用画像でパラメータを最適化した。その結果、95%の識別精度が得られたが、学習データが少ないため汎化性は高くないと考えられる。
(2)建材の風化による損耗度調査について小口・浦野は、Pundit PL200一式(FTS社製、解 析ソフト含)を使用し、石材の年代確定を目指して非破壊調査を行なった。調査の結果、遺物の残存状況(方角・地中にあったか否か等)によって数値に大きな差異があり、パラメータの設定が重要課題であると認識された。
また樋口はトルコ側研究者のリクエストに応じ、TLOS遺跡Prytaneionの壁面構造を明らかにするために詳細な3D画像を作成した。城壁建設・修築年代確定について科学的にアプローチするためには、さらなるデータの取得が必要である。

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公開日: 2024-12-25  

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